魔法のステッキ

魔法のステッキ
大きなかぼちゃをつくろう


ここで紹介する栽培方法は、タケダが栽培してきた中からの実践による大きなかぼちゃをつくるポイントで、専門的な知識によるマニュアルではありません。
栽培管理は畑の状態、天候、気温などによって大きく左右されますので、このポイントはあくまでも目安でしかありません。
一番大切なのは「大きなかぼちゃをつくるんだ」という栽培者の強い意志と、栽培方法を自分なりに考えていく深い探究心だと言えます。
かぼちゃづくりの奥深さと神秘性が理解できたとき、あなたも「かぼちゃ栽培家」になれるはずです。



よくあるご質問  →→ 回答はこちらをクリックしてください
 1、ジャンボカボチャの株に隣接して別の種類のカボチャを植えても大丈夫でしょうか?
 2、収穫したカボチャから採取した種を次の年に使っても大丈夫でしょうか?
 3、前年以前の古い種を使っても大丈夫でしょうか?

基本的な知識

アトランティックジャイアントかぼちゃは一般的に食用ではありません。食べて食べられないことはありませんが、家畜の飼料用として栽培している方もいるようです。

畑は最低4m四方の面積を必要とします。畑の条件でも違ってきますが、放っておくとツルは8mほど伸びていきます。大きなかぼちゃを目指さないのであれば棚をつくって棚の上にツルを這わせる方法もあります。

アトランティックジャイアントかぼちゃは上手に栽培すると100kg以上になりますが、条件によってはスイカより小さなかぼちゃしか出来ないことも多分にあります。

かぼちゃの花は虫媒花ですので、基本的に受粉するためにはハチ(蜂)が必要となり、蜂の少ない都市部では人工受粉をした方が着果率が高まるでしょう。人工受粉の方法は後日ご説明します。
  
芽出しから育苗ポット管理

『殻割り発芽方』 2014.3.16
@タネの尖っているほう(発芽口)の先をラジオメペンチで『ゆっくりと』割ります。
 力を入れすぎると中の胚(タネの実)を傷つけてしまうので要注意!
 殻に割れ目を入れるだけ充分です
 ラジオペンチの手元に「爪楊枝」などをつけると、挟みすぎを防げます。
 割りすぎたタネも芽出しステップに進めてみてください。
A「秘伝プロの技」→芽出し「ステップ1」のぬるま湯浸け24時間を12時間にします。
この方法で発芽率の向上を立証しました。


★殻割用ラジオペンチを作ってみましょう
30mmほどの木ねじをラジオペンチ
の元に針金などで固定します。

握りきった時にペンチの先が8mmく
らい開いていればOKです。




北海道では普通かぼちゃの種は直接畑には蒔きません。
4月下旬に芽出し(根出し)をして、育苗ポットに種を蒔きビニールハウスの中で5月下旬〜6月上旬まで育てます。
そして本葉が4枚ほど出た苗を畑に移植します。
温暖な地方では種を直接畑に蒔いても問題はないと思いますが、芽出し作業は行った方が良いと思います。
「秘伝プロの技」 を ご覧ください。
  
育苗ポットでの水のやり過ぎに注意 5/6UP
お送りした種の成育からすると、早くて「育苗ポットへの種まき」くらいの時期でしょうか?
育苗ポットの水分はお送りした作り方にもあるように、土を強く握っても3〜4個に割れる程度と、少な目で充分で、秘伝プロの技にあるように芽が出るまではタオルなどで遮光しますが、このタオルが土の水分の蒸発を防ぐ役割にもなります。
芽が出るまではポットの上をタオルなどで遮光することをお勧めします。
芽が出るとタオルは掛けませんが、土の表面が乾いていても土の中は意外と水分があるものです。気温の高い地域ではすぐに乾燥してしまうので施水はこまめにやった方が良いと思いますが、水分が足りなくなると『葉っぱが横にピンと張らずに波打ったような状態』になります。

★苗の成長にも養分を必要としますので、育苗ポットの土は市販の土を購入することをお勧めします。養分が混合されているだけでなく柔らかく、保水力が高いので水持ちが良いです。(かぼちゃの苗の育苗用と言って購入して下さい。)
 
畑の準備をしましょう 5/12UP
実行委員会よりお送りした種であれば、育苗ポットの中で本葉が4枚になり、畑に定植する適期は5月下旬〜6月上旬になると思います。
しかし、畑の方は早目の準備が必要です。
まず、定植する予定の畑を全面耕し、苗を植える場所の周りを剣先スコップ巾3個分四方(約70cm)、深さも同程度掘り、堆肥や野菜用の肥料を入れ充分に土を混ぜ合わして埋め戻します。
そして、畑全面に総合肥料(株本よりは少なめ)、堆肥、有機石灰などをまいて、土に混ぜ込みます。

★なぜ、早めに準備するの?ー土に肥料がなじんで、部分的に肥料の濃度が高くなって苗が枯れてしまうようなことを防ぐためです。
★なぜ、畑全面に肥料をまくの?ーかぼちゃの苗の株本から4〜5本のツルが伸びますが、それぞれのツルの葉っぱの上がる場所(節:ふし)から根が出ます。その全部の根が養分を吸収しますので、畑全体に肥料が入っているのといないのでは収穫したかぼちゃの大きさに格段の差が出ます。部分的にかたまらないよう、均等に適量まきましょう。
 
育苗ポットの間隔を広げましょう 5/19UP
育苗ポットで栽培しているかぼちゃの苗は、本葉を水平に張らせるのが理想です。
苗が成長するにしたがってポットの直径をこえて横に広がっていきますので、ポットとポットの間隔を広げて本葉が横に成長できる場所を確保していきましょう。
 
★なぜ、本葉を横に張らせるの?−ポットとポットの間隔がせまいと苗が上に伸びていき、腰高の苗になってしまいます。腰高の苗を畑に定植すると、少しの風でも苗がグラグラしたり、場合によっては折れてしまうこともあります。
また、本葉が大きく成長できませんので、当然元気な苗とはいえず、かぼちゃの成長が遅れてしまいます。「込み合ったところで大物はできない」といったところでしょうか。」
 
苗を畑に定植する前に苗床にビニールを敷きましょう 5/23UP
畑に肥料を入れて苗床の準備をしたあと、定植する前に苗床に1m四方ほどのビニールを敷きます。苗を植えるときはビニールの中央をカッターなどでポット大に切り目を入れて、そこから苗を植えます。
このビニール敷きのことを「マルチ」と呼びます。定植の2、3日前までには準備した方が良いでしょう。複数の苗を1列に植える場合はビニールを一株一株切るのではなく、長く伸ばして一枚のビニールで敷いたほうが効果的です。
このビニールは収穫までそのまま敷いておきます。

★なぜ、ビニールを敷くの?−ビニールを敷くことによって地面の温度が高くなり、かぼちゃの苗の成長が早くなる効果と、地中の水分の蒸発をおさえ株元の土の乾燥を防ぐ効果があります。
 
かぼちゃの部分部分の名前をおぼえましょう 6/10UP
★親ヅル=株元から最初にのびてくるツル
★子ヅル=親ヅルに続いて株元からのびるツルで、3〜4本ほど出ます。
★節(フシ)=親ヅル、子ヅルとも、葉の出るところ
★節根(せつこん)=節のところから地面に向かってのびる白い根
★孫ヅル=親ヅル、子ヅルの節から出てくるツル
★ヒゲ?=正式名称は知りませんが、節から出てくる渦巻き状の細いツル
★雄花(おばな)=元がふくらんでいない、くきが長く伸びている花
  (何を思ったか、「株元にさく花」と紹介していましたが、節にも咲きます。訂正します。)
★雌花(めばな)=節のところに咲く花で元が小さくふくらんでいます。(二節に一つほど咲きます)
肥料の成分をおぼえましょう 6/23UP
植物の生育に必要な栄養分は「チッソ (化学記号ーN)」「リンサン (P)」「カリ(K)」です。
それぞれの栄養分のはたらき
   チッソ=茎(くき)や葉の生育をよくします。
   リンサン=花や実がつくのをよくします。
   カリ=株をじょうぶにします。

この栄養分を含んだ園芸用の肥料が、「液体肥料(液肥)」や「水溶性微粉肥料」として市販されています。液肥や水溶性肥料は素早く土の中に浸透していって効き目が早いといった特徴を持っています。
これらの肥料には調合されている栄養分の割合によって色々な種類がありますが、化学記号のN・P・Kの割合で表示してあります。
はじめは株をじょうぶにする栄養分「カリ(K)」を多く含む肥料をあたえるのが効果的です。
私は水溶性微分肥料でN・P・Kの割合(%)が6.5−6−19の割合で調合されている肥料を使っています。
苗を畑に移植してから2週間ほどすぎると、根の張りが土の中で安定的な状態になってきますので、その後に肥料を与えてみてください。(使用説明書を読んでから、はじめは少なめに与えましょう。)
 
ツルが伸びてきたらツルを割りばしなどで固定していきましょう 6/30UP
ツルが伸びてくると、下の写真のように割りばしなどでツルを固定していきましょう。

今の時期のツルはとてもやわらかいので、ツルを無理に曲げようとしたり、持ち上げたりするとツルが折れてしまうことがありますので注意しましょう。
★なぜ、ツルを固定するの?−強い風がふいてツルが折れてしまったり、節根が地面に根を張れない状態になるのを防ぐためです。ツルを固定した方が着果がよくなるという説もあります。
 ツルを固定していった方がかぼちゃも安心するのかもしれません。

◇◇おまけ◇◇
雄花
雌花
「孫ヅル」を切り落としていきましょう 7/8UP
親ヅル、子ヅルの節々から伸びてくる孫ヅルはすべて切り落としていきましょう。
★なぜ、孫ヅルを切り落とすの?−孫ヅルも伸びていくと節々から花が咲いて実が着いていきます。本ヅル、子ヅルのすべての節から孫ヅルを伸ばして、花を咲かせることは無駄なエネルギーをついやすことになります。
これでは、絶対に大きなかぼちゃは作ることが出来ません。
追肥をしましょう 7/16UP
実が着いてくる時期になると追肥をしましょう。追肥は夕方が適しています。
追肥は普通の肥料と液肥がありますが、普通の粒状の肥料は株元から50cm以上はなれたところに「畑一面にバラまき」していきます。肥料の種類は専門的には硫安、カリのようですが、園芸店、ホームショップなどで「かぼちゃの追肥」に適した総合肥料を問い合わせて購入すると良いでしょう。
液肥は「チッソ・リンサン・カリ」の割合が「5−10−5」の割合で含まれている液肥が追肥に適しています。
液肥は1週間に1回程度収穫まで散布すると効果が上がります。(液肥は株元にも使用できます。)
液肥は通常500倍に薄めて使用しますが、1回の追肥で株元に5リットル、株元から半径3mほどの内側に10リットル程度散布しても大丈夫だと思います。(薄める倍率など使用説明書を読んでから使用してください。)
散布する範囲は、ツルが伸びていけば広げていきます。
★なぜ、畑一面に肥料をまくの?−肥料の栄養分は根から吸収しますが、かぼちゃは畑一面に根を広げていきます。また、節から出てくる節根からも養分を吸収しますので、できるだけ広範囲に肥料を撒いた方がたくさんの養分を吸収できることになります。
畑の表面を10cm程度掘ってみると、どれくらい根(白色)が広がっているか確認することが出来ます。
 
かぼちゃの実は「ひとツル1個」に 8/4UP
気温の上昇とともにどんどんと花が咲き、実が着いてくる時期です。
3・4日観察していて、大きくなっているのが確認できたかぼちゃは、ひとツルに1個残して、その先に着いてくる実は摘み取っていきましょう。
一株で本ヅルと子ヅルに各1個のかぼちゃを着けて成長させることとなりますが、8月10日過ぎから「子ヅル」のかぼちゃを3・4日に1個づつ摘み取っていきます。お盆過ぎには「本ヅル」の1個だけ残して、そのほかはすべて摘み取ってしまいましょう。
★なぜ、早く1個にしないの?
少しでも大きなかぼちゃを作るには、できるだけ早く1個にした方が大きくなるような気がしますが、早い時期に1個にすると、栄養分が1個に集中しすぎて、はじめは大きくなりますが、途中で成長が止まってしまうと言われています。
大きなかぼちゃを作るコツは『かぼちゃを一人っ子にしないこと』だそうです。
 
たっぷりと水をかけてあげましょう 8/13UP
暑い夏。やっぱりかぼちゃも水を欲しがります。一日に一度たっぷりと畑全体に水をかけてあげましょう。
水をかける時間は夕方が適しています。
★なぜ、夕方が適しているの?
暑い日中に水をかけると、蒸発してしまう割合が高かったり、かぼちゃ自身が、高温のために成長するよりも生き延びることを優先するために、水分を吸収する能力が低くなるといわれています。
作物は基本的に夜に成長します。その時間帯にあわせて水をかけてあげましょう。
  
収穫の目安 9/7UP
サロマではシンデレラ夢まつりが終わると、哀愁を感じさせる秋風が吹いてきます。
シンデレラ夢まつり時期(9月第1日曜日)のかぼちゃの収穫は少し早いのですが、9月中旬から下旬が収穫時期になるかと思います。
収穫の目安はかぼちゃの実とツルをつないでいる「へた」が緑色から「コルク状」になった時です。
その他、葉っぱの色が黄色くなって枯れて来ると収穫した方が良いでしょう。
 
少しでも長く保存するには・・・ 10/15UP
収穫したカボチャを少しでも長く保存するためには、「できるだけ温度が低く」「風通しがよい」「雨露に当たらない場所」で「一日の温度変化の小さい場所」に保存しましょう。
カボチャの「へた」は長めにつけておいた方が見た目が良いのですが、「へた」の部分からかぼちゃの内部の水分が蒸発して、重量は軽くなりますが、腐りにくくなりますので、長期間保存するためには「へた」を短く切り落とした方が良いでしょう。
かぼちゃに傷がつくと、傷口にカビがはえたり、傷口から腐ってきたりしますので収穫や運搬の時に傷をつけないように注意しましょう。
サロマでは家の中で毛布を包んで大切に保存して1年間もたせた人がいますし、JAサロマの事務所の中で1年間もったという記録もあります。